Chapter 1 of 5

Chapter 1

およそ他の物に触れて初めて競争なるものが生ずる。競争なければ進歩はない。即ち人間は安逸にして自己の生存を妨ぐるものに接せざれば、その働き、その活動力歇んで進歩することが出来ない。古代民族の勃興を見るに、一としてこの原理原則に従わざるものはなかった。遊牧の民族は子孫の益々多きを加うるに従って、従来の狭小なる土地に生活し十分に食を充たすことを得ずして、草原に走って行った。而して此処に他の民族と生存競争をなして、生活の基礎を定め、続いて生存上の進歩発達を促すに至った。

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