小川未明
小川未明 · Japanese
No translation yet. Request one to move it up the queue.
小川未明 · Japanese
First paragraph preview
Original (Japanese)
夜おそくまで、おじいさんは仕事をしていました。寒い、冬のことで、外には、雪がちらちらと降っていました。風にあおられて、そのたびに、さらさらと音をたてて、窓の障子に当たるのがきこえました。 家の内に、ランプの火は、うす暗くともっていました。そして、おじいさんが、槌でわらを叩く音が、さびしいあたりに、おりおりひびいたのであります。 このおじいさんは、たいそう酒が好きでしたが、貧しくて、毎晩のように、それを飲むことができませんでした。それで、夜業に、こうしてわらじを造って、これを町に売りにゆき、帰りに酒を買ってくるのをたのしみにしていたのであります。 野原も、村も、山も、もう雪で真っ白でありました。おじいさんは、毎晩根気よく仕事をつづけていたのであります。 こう、雪が降っては、隣の人も話にやってくるには難儀でした。おじいさんは、しんとした外のけはいに耳を傾けながら、「また、だいぶ雪が積もったとみえる。」と、独りごとをしました。そして、また、仕事をしていたのであります。 このとき、なにか、窓の障子にきて突きあたったものがあります。雪のかかる音にしては、あまり大きかったので、おじいさんは、なんだ
小川未明
Translation status
WaitingLog in to request a translation.
Frequently asked questions
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
Free to read
Start reading immediately — no signup required. Create a free account for more books and features.