小川未明
小川未明 · Japanese
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小川未明 · Japanese
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Original (Japanese)
良ちゃんは、お姉さんの持っている、銀のシャープ=ペンシルがほしくてならなかったのです。けれど、いくらねだっても、お姉さんは、 「どうして、こればかしは、あげられますものか。」と、いわぬばかりな顔つきをして、うんとはおっしゃらなかったのでした。 お姉さんは、良ちゃんをかわいがっていました。英ちゃんや、義雄さんよりも、かわいがっていました。それは、良ちゃんはまだ小さくて、やっと今年から学校へ上がったばかりなのですもの。 「お姉さん、その光った、鉛筆をおくれよ。」と、また思い出したように、お姉さんのところへやってきました。いままでにも、だめといったのが、無理に頼めば、しまいにはきいてもらえたので、シャープ=ペンシルにしても、いつか自分のものになると思ったからです。 「こればかりは、だめよ。」と、お姉さんは、おっしゃいました。 「だめ? じゃ、ちょっと僕に見せておくれよ。」と、良ちゃんは、小さい手を差し出しました。 「だめよ。なんといっても、これは、良ちゃんにあげられません。お姉さんが、使っているのですもの。」 「見せて、おくれよ。」と、良ちゃんは、けっして、自分のものにはしないから、ただ手に
小川未明
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