小川未明
小川未明 · Japanese
No translation yet. Request one to move it up the queue.
小川未明 · Japanese
First paragraph preview
Original (Japanese)
北の故郷を出るときに、二羽の小鳥は、どこへいっても、けっして、ふたりは、はなればなれにならず、たがいに助け合おうと誓いました。すみなれた林や、山や、河や、野原を見捨て、知らぬ他国へ出ることは、これらの小鳥にとっても、冒険にちがいなかったからです。そして、ふたりは、春まだ早い、風の寒い日に高い山を越えました。 いつも、ほんのりとうす紅く、なつかしく見えた、山のかなたの国にきてみると、もはや、そこには、花が咲いていました。吹く風もあたたかく、いろいろの草は、すでに丘に、野原に、緑色に萌えていました。 「こんなに、いい国のあることを、なんで、いままで知らなかったのだろう。」と、ふたりは花の咲きにおっている木にとまったときに、顔を見合って語ったのです。 「なぜ、昔から、あの山を越すといけないといったのだろう。」と、一羽の小鳥が、ふるさとにいる時分に、年とった鳥たちの注意したことに、不思議を抱きました。 「それは、こういうわけなんだ、……もし、いいといったら、私たちはまだ遠い旅がされないのに、早く出かけるから、あの山のかなたは、怖ろしいところだ。あちらへいくと、もう、二度とここへは、帰られないと
小川未明
Translation status
WaitingLog in to request a translation.
Frequently asked questions
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
Free to read
Start reading immediately — no signup required. Create a free account for more books and features.