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小熊秀雄全集-03 詩集(2)中期詩篇
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小熊秀雄全集-03 詩集(2)中期詩篇
小熊秀雄
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Translation Pagera AI
Original Public Domain
Chapter 3 of 28

スパイは幾万ありとても

『スパイは幾万ありとても

などて怖れることあらん!』

ブルジョアの歌も

かうして俺たちの側へ模様替へをして見ると

満更捨てたもんぢやねい。

奴等も何やかやと材料を豊富にもつてゐる、

だが鍋は完全に奴等から奪つた

コックが腕利きなら材料は生きるんだ。

仲間よ、元気を出せよ、

忘れるな、鍋がこつちにあることを

煮て喰はうと焼いて喰はうと

こつちの勝手ぢやないか

ただ煮ても焼いても喰へないものに

裏切者とスパイがあるだけだ。

虱をつぶす快感は

何も虱を殺すための楽しみぢやないんだ。

きのふ虱がプロレタリアの血を吸つた

今日その虱しみを

ピシリとつぶす快感さ、

『スパイは幾万ありとても

などて怖れることあらん!』

俺たちは煮ても焼いても喰へない敵を

虱つぶしにする許りさ。

Chapter 3 of 28
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