Chapter 3 of 15
海燕と年
元朝のフレスコ風の雪のなかから、鵲のやうに雪をかついできた郵便配達夫は、わたしに「おめでたう」といつた。かれはわたしの掌に、書翰の一束を落としてすぎる。晩香波にゐるF・Fの賀状にはリネンの月という詩が印刷してある。その詩は剽窃だ。そして星に肖た海燕がひとつ。海燕はマン・レイ氏のシネポエムから、写しとつたのであるらしい。海燕は音楽のやうに唄ふ。
元朝のフレスコ風の雪のなかから、鵲のやうに雪をかついできた郵便配達夫は、わたしに「おめでたう」といつた。かれはわたしの掌に、書翰の一束を落としてすぎる。晩香波にゐるF・Fの賀状にはリネンの月という詩が印刷してある。その詩は剽窃だ。そして星に肖た海燕がひとつ。海燕はマン・レイ氏のシネポエムから、写しとつたのであるらしい。海燕は音楽のやうに唄ふ。