Chapter 1 of 1

Chapter 1

なぜか知ら

そぞろ歩みに誘われて

私もお祭りに加わります

誰ひとり街はずれのお宮へなぞゆくものですか

みんなはこうして

涼しい夏の夜の風を浴びながら

当どもなく華やかな灯の下を

さまよいます。

師団道路なんて

何て無意味な名前でしょう

面白可笑な人にもあい

一寸横丁へよれてごらん

音もない光りもない

夜半の神秘がねています。

未来派ならば

何と表現するでしょう

女、首、しな、ひとみ、赤坊

男、香水、めがね、煙草

花電気、太鼓、かね、笛

笑いましょうか

唄いましょうか

泣きましょうか

祭りはまちに燃えるのろしです

一団高く、一年に一度の

天にまけよかし見よかしと

祈る一つの灯です。

あららっこれはしまった

あれが誰ですあの人でなくって

そうだねこれはしまった

さよならやあおや

何の真似でもせなけりゃならぬ

私の顔が疲れたろう

まちを歩けばこんなにも

おぼえた人がいるのです

そうして忘れているのです

やぶ屋敷、活動人形、軽業師

見せ物からくり

ごっちゃごちゃ

まぜてかえてゆきましょうか

すりが鋏を持っていましょう

灯のまちの尊さは

どんな処にあるか知ら

屹度お宮にあるんだろう

天の岩戸の踊りなら

神様さえもそろそろと

扉を開いて来ましょうよ

忘れていましたお祭りは

商人が金をもうける手段です

●図書カード

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