Chapter 1 of 1

Chapter 1

私の病室は十三号の乙

寝台は三つ 満員

二人は施療で私は有料

一人は堅山と三十越えた男

三年全くこのベットにへばって暮し

るいれきで首の周囲は膿の出た跡赤い肉が盛り上って

此頃も両脇の下から膿がしきりに流れている

肺の方も相当の進行している

その咳こむ凄さは恐ろしい

俳句を毎日作っている

も一人は鈴木二十二歳

堅山にこの小僧ッ子は生意気だと

泣きながら散々の悪口を言われた男

一月ばかり前に三千グラムも喀血したそうだが

それほどからだは衰弱していない

だが右肺の下部に大空洞があって一日の喀痰量は

コップに四五杯、熱心なカトリック教徒

熱は毎日三十八度前後

最後に私 私は三十一歳

私は腸結核で

最初の四五日は血便を

あとの十日は激痛ある下痢を

そのあとの四五日は一日中粘液を

そこで浣腸したら腸に穴があいて膿汁が流れ

それからもう二十日余り未だ

膿が二三回ずつ流れ走って出てくる

肺は相当に悪く熱は三九度五分前後一日二回ずつ発熱、衰弱三人中の第一位

五・一四

●図書カード

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