Chapter 1 of 1

Chapter 1

お冠船に帆をおろすさわぎはやんで、

はやお主加那志前 お迎へか。

あれ楽の音がかすかに微かに浮んでくる

どれ黒髪□□梳さなをさう。

黄金三つ星てり渡る北京の都。

そこからおす唐 按司すゐ、

まばゆいばかりの尊いみ姿を

今日こそは妾もをがみにいきます。

島には雲わき燕がすぢかひに飛ぶ。

鴛鴦のやうなお冠船はふわふわと

湾内にねむつて濃い夢をむさぼる。

森には福木 黄いなる花さく。

お冠船をどりの日はいつごろか。

うしイは夜もすがら胸にゑがいた。

あてやかな若按司が紅ゝゆる振袖を、

または女躍 役者かこまやかな足どりを

●図書カード

Chapter 1 of 1