Chapter 1 of 1
Chapter 1
那覇港よ その海民よ
剽悍な気魄いまやなし
ああ美しい贈りものを!
尾類が紅いどくを文身こむだらうよ
人魚の肌へ
鮫を、比目魚を、いらぶう、海豚を
市をめぐつて海の族が酔うて痴れて酔ひ痴れて
おまへを誘ひにくるだらう
泡盛の匂ひを古酒を撒いて!
沈め沈め沈め海へ底へ
おまへの市の石垣が魚城の砦に役立つ日が来た
そこで午睡をするがよい!
おまへの午睡に役立つ日が来た
海の中で黄いろ? 赤いろ?
百年を一ど咲く龍舌蘭が花開くだらうよ
沈め 用意はよいか!
おまへはその掌に尾類の髪を握るだらう
おまへの腰に椰子の壺を忘れぬだらう
●図書カード