ポーエドガー・アラン
ポーエドガー・アラン · Japanese
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ポーエドガー・アラン · Japanese
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Original (Japanese)
その年の秋の、重々しい雲が空に低く垂れ懸った、ものうい、暗い、ひそりとした日のことである。私は終日、たった独り馬に跨って怪しく荒れ果てた田舎路を通って行った。そうして日脚が傾いた時分に、ようよう陰鬱なアッシャアの邸が見える所まで辿り着いた。私には其れがどう云う訳だか分らない―――が、その建物を一と目見るや否や、或る堪え難い悲しい気持ちが、私の胸に泌み徹って行った。私は特に堪え難いと云う。なぜかと云うのに、人間の心と云うものはたとえ世の中の最も物凄い、どんなに荒廃した、どんなに恐ろしい光景に接しても、詩的な感情に助けられて半は慰められるのが常であるのに、その時の気持ちは少しもそんな余裕を許さなかったからである。私は自分の眼の前にある景色を眺めた。―――そこに立って居る一箇の邸宅、構えの内にある単純な田園の風物、―――青褪めた土塀の壁、―――がらんとした眼玉のような窓、―――それから二三本の白い枯木の幹、―――それ等の物を眺めた折の切ない重苦しい心持ちは到底此の世に喩うべきものもない、強いて云うならば其れは阿片の毒に惑溺して、―――日に日に傷ましい堕落を重ねつつ、―――醜悪な弱点を曝露する
ポーエドガー・アラン
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