Chapter 1 of 1

Chapter 1

漢子称して秘処といふ

その崖上にたどりしに

樺柏に囲まれて

はうきだけこそうち群れぬ

漢子首巾をきと結ひて

黄ばめるものは熟したり

なはそを集へわれはたゞ

白きを得んと気おひ云ふ

漢子が黒き双の脚

大コムパスのさまなして

草地の黄金をみだるれば

峯の火口に風鳴りぬ

漢子は蕈を山と負ひ

首巾をやゝにめぐらしつ

東に青き野をのぞみ

にと笑みにつゝ先立ちぬ

●図書カード

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