Chapter 1 of 24

春の歌

歡樂ふかくもえいづる

香を慕ふにも草嫩

細き葉がくれ身をよせて

羞ぢてひそめる花の影

羞ぢてかくるるさまながら

花はほがひのよそほひや

空には夢のたはぶれの

紅こそ淡くかかるなれ

唇を解く歌の君

春のたくみの手は高く

夕にはまた彩を織る

光は雲にながれけり

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