田山花袋 · 일본어
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원문 (일본어)
山の半腹を縫つた細い路を私は歩いて居た。日は照つて居た。下には、石材を三里先の山の中から運んで来るトロコのレールが長く続いてゐて、其向ふには、松の綺麗に生えた山が重り合つてゐた。 時々石を載せたトロコが、下りになつた路を凄じい音を立てゝ通つて行つた。……人足が両手を挙げたりなどした。 私は一緒に歩いてゐる丈の低い友に話し懸けた。 『何うだね? 君にはさういふ経験はないかね。』 『ないね。』 かう言つて、友は笑つた。『いよ/\出ましたね?』と言つたやうな軽い笑ひ方であつた。で、その笑ひ方が不思議にも私を沈黙させて了つた。私は長い間黙つて歩いた。ふと大きな釣鐘が頭に浮んだ。それはもう少し前に寺の本堂の前で見た釣鐘であつた。続いて其鐘を鋳た時の光景が眼の前にちらついて来た。大きな普請小屋……銅を煮る大きな釜……活々と燃えた火……熱心に人夫を指揮してゐる、年を取つた鋳物師―― 『私は、これで、もう四十年も鐘を鋳て居りますが、本当に旨く行つたことはまだ一度も御座いません。何うか、せめて一度は立派に後に残るやうなものをと思ひますけれど、覚束ないもんです』こんなことをその鋳物師は言つてゐた。その皺の
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田山花袋
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