Chapter 1 of 1
Chapter 1
晴れわたる秋の遠山は、らんじゅくした、女のらたい、ふっくらとした、山肌は、女の、いんこうのごとき、谷をきざむ。ああ、はるかに見る、秋の山山は肉感的なるかな十時五分前太陽はさんらんと放散するのに馬車にへこんだ、村の道を、詩人があるく ×一せいに高い、けやきの枝は、やみ上がりの女のかみのごとく、うすく宙をねらう土蔵の壁の白く明るく。村を吐き出されたひとびとは、絵のごとく、でんぱたにうごく高い空――十時。地蔵が、もくして立つ、詩の入り口に詩人がつく。
●図書カード