豊島与志雄 · 일본어
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원문 (일본어)
ヨーロッパから西アジヤにかけて、方々にちらばつてる一つの民族があります。何かの職業について、一つ処に住居を定めてる者もありますが、多くは、各地をわたり歩いてる流浪の者です。それで、数は少いけれど、到るところに見かけられます。彼等は自分でロマ人だとかコラ人だとかいつてゐますが、フランスではボヘミアンと呼ばれ、イタリヤではツンガリーと呼ばれ、イギリスではジプシーと呼ばれてゐます。――日本には、イギリス語のジプシーといふのが一番よく知られてゐます。 そのジプシーのうちに、エミリアンといふ少年がありました。両親に死に別れて、たつた一人で、方々をわたり歩いてゐました。どこか気に入つたところに住居を定めるつもりでしたが、その気に入つたところがなかなか見当りませんので、のんきな旅をつづけてるのでした。荷物といつては、美しい縞リスのはいつた小さな籠と、バイオリンだけでした。時には旅芸人の仲間にはいつたり、時には何か臨時の仕事にやとはれたりして、そして大抵は一人で、リスに芸をさしたりバイオリンをひいたりしてお金をもらひ、あてもなく旅をしてゐました。りこうで、のんきで、朗かな少年でした。 この少年エミリア
豊島与志雄
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