Chapter 1 of 2

こんなにフケが落ちる、

秋の夜に、雨の音は

トタン屋根の上でしてゐる……

お道化てゐるな――

しかしあんまり哀しすぎる。

犬が吠える、虫が鳴く、

畜生! おまへ達には社交界も世間も、

ないだろ。着物一枚持たずに、

俺も生きてみたいんだよ。

吠えるなら吠えろ、

鳴くなら鳴け、

目に涙を湛へて俺は仰臥さ。

さて、俺は何時死ぬるのか、明日か明後日か……

――やい、豚、寝ろ!

こんなにフケが落ちる、

秋の夜に、雨の音は

トタン屋根の上でしてゐる。

なんだかお道化てゐるな

しかしあんまり哀しすぎる。

Chapter 1 of 2