野村胡堂
野村胡堂 · 일본어
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野村胡堂 · 일본어
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원문 (일본어)
「親分、近頃は滅多に両国へも行きませんね」 八五郎は相変らず何んかネタを持って来た様子です。立てっ続けに煙草を五、六服、鉄拐仙人のように、小鼻をふくらませて天井を睨んで、さてと言った調子でプレリュードに取かかるのです。 「行かないよ。俺が両国へ行くのを、お静がひどく嫌がるんだ。昔の朋輩が多勢居るところへ、亭主野郎が十手なんか持って行くのが気がさすんだろう」 平次は晩秋の薄陽を浴びて、縁側に日南ぼっこをしながら、八五郎の話を背中に聴いているのでした。 「つまらねえ遠慮ですね。――たまには行って見て下さいよ、両国は江戸の繁昌を集めたようなもので、年一度と言い度いが、実は一と月も見ないと、まるっ切り変ってしまいますぜ」 「また、ふざけた見世物か何んかあるんだろう」 「そんなものには驚きゃしませんが、あっしが肝を潰したのは、――」 「広小路から橋を渡り切るまでに、昔の情婦に七人も逢ったって話なら、もう三度も聴いたよ」 「そいつは危ない。四度目を御披露するところでしたよ」 「これからもあることだ、帳面を拵えて付けて置くんだな。――もっとも情婦と言ったところで八のは岡惚れだ、向う様じゃ何んにも知り
野村胡堂
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