Chapter 1 of 1

Chapter 1

この列をなす少女らのため、

うるはしき都會の窓ぞひらかるる、

みよいまし遠望の海は鳴りいで、

なめいしを皿はすべりて、

さかづきは歩道にこぼれふんすゐす。

こはよき朝のめざめなり、

をとめらのさんたまりやの祈祷なり、

みな少女、

素足あしなみそろへ行く手に、

ちよこれいと銀紙に卷かれ、

くだものは竝木の柵に飾られぬ。

ああ、いづこぞ夢の序樂のぽろねえず、

會社は河岸に涙をひたし、

花店の飾窓つゆにぬれたり、

しばしまたつりがね鳴らむ、

あさまだきにほふ葉影に、

しろじろとかざし泳がせ、

この列をなす少女らあゆむ。

――樂曲風、情景詩――

●図書カード

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