Chapter 1 of 1

Chapter 1

歪むガラスのかなたにて

藤をまとへるさいかちや

西は雪ぐも亙せるに

一ひらひかる天の青

ひるげせはしく事終へて

なにかそぐはぬひとびとの

暖炉を囲みあるものは

その石墨をこそげたり

業を了へたるわかものの

官にあるは卑しくて

一たび村に帰りしは

その音づれも聞えざり

たまさかゆれしひばの間を

茶羅紗の肩をくすぼらし

校長門を出で行けば

いよよにゆがむガラスなり

●図書カード

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