Chapter 1 of 2

痴人の懺悔

(ストリンドベルヒ著木村荘太訳)  (定価一円六十銭洛陽堂発行) ストリンドベルヒの自伝の一部で氏の最初の結婚生活を書いたもので御座います。この小説は是非誰にも一読して欲しいものと思ひます。殊に多くの婦人達に――私は本書の内容についてはあまり多く申しません、訳も極めて叮嚀な隅々まで理解のとゞいた立派なものだと思ひます。並々ならぬ苦心のあとも見えます。訳者も巻末に「この小説は今自分に取つて殆んど理想的な小説である。自分はこの訳本を重訳ではあるがその理想的さ加減を略遺憾なく伝へてゐると公言する」と云つてゐられます。

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