Chapter 1 of 1

Chapter 1

気味わるき、

十二月の、ひねもす。

そとには、おやみなくそゝぐ雨、

軒端にみだらなる、なげかひ………

苦るしまぎれに煙草をすふ。

音なき浪――けむりのなかに、

うす暗き人生は、哀れ寂しく!

かゝみて――渦まく。

時々未練、眼をかする、

覚束なき恋のたはむれ!

力なく趁ふては、きゆる、

あはれ十二月の室内のひねもす。

陰鬱な空気 と□す、

あおこけむす、きみ悪き墓場!

何者か深い/\底より、

吐息をもらす。

葬式の白き花

しとしとと雨□濡れて伏す。

すてやりの孤独のいのちは、

黒蝶のごとく、その□を朦ろなるさ迷ひ

棕梠の葉のうすあかり、

郊外の空に、雲のひときれ、

十二時の鐘は、静かにうたふ。

あかき襦袢着かへし、少女の肌の如く

顔に触るゝ空気のかなしさ………

ラリアはあへかに笑ふ――

色みな恋 音楽!

●図書カード

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