Chapter 1 of 23

アリスはふしぎの国で

ぜんぶ きんきら ごごのこと

ゆるーり すいすい ぼくらは すすむ

2ほんの オールで ぎこちなく

ほそい かいなで こいでゆく

しろい おててが かっこうだけは

うねうね つづく さきを しめす

おお きびしい 3にんの ひめ!

よりによって こんなとき すてきなてんきに

いきも きれぎれ はね1ぽん びくとも

させられないのに おはなしを せがむなんて!

でも しゃべるくちは ひとつしかないんだよ

3にん いっしょに いわれても……!

ふんぞりかえる 1のひめ こっちを

にらんで さしず 「おはじめなさい」

おしとやかにも 2のひめの おのぞみは

「すっからかんな おはなしが あるといいな!」

それでいて 3のひめは かたるそばから

1ぷんに 1どは ちゃちゃいれるし

やがて たちまち しずまりかえり

おもいえがいて たどっていくのは

びっくりどきどき ふしぎの せかいを

ゆめの 子どもが どんどん ゆくさま

とりや けものと おしゃべりしながら――

じぶんでも なんだか ゆめうつつ

するうち ものがたり いきづまり

おもいつきも そこついて

そこで へとへと ふらふらのため

なんとか ひとまず うちきろうと

「つづきは またこんど――」「いまが こんど!」

と おおごえで はしゃがれる

かくして ふしぎのくにの おはなしが うまれ

こうして ゆっくり ひとつずつ

へんてこな できごとが ひねりだされて――

そして ここまで はなしは おしまい

ふねを おうちへ むける にぎやかな いちどう

うしろで おひさま しずんでいくよ

アリス! おとぎばなしを どうぞ

それから やさしい おててで そなえてほしい

おもいでという ひみつの いとで

ぬいこまれた こどものときの ゆめに

いまはもう しおれてしまった

はるかとおくで つんだ はなわに

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