Chapter 1 of 1

Chapter 1

一筆啓上。

然ニ私ニ非レバたれか上関迄出し候心積ニ候所、此頃御国より相廻り候船、下の関ニ参候時節、人なく幸ニ黒田了介殿御出ニ候得共、今少し御留りの儀故ニ無二是非一候。私とても了介殿御同伴上坂も致候。芸永井主人が事ハ兼而長州の政府の論の如ク相辨候所、永井曰ク、然レバ諸隊頭立候者ニ面会可レ致と、則諸隊頭立候もの面会せり。

案ズルニ永井ハ諸隊の者と政府の論と、甚ことなり候心積也。

故、政府をたすけ諸隊を撃、或ハ諸隊を助ケて政府を撃との論のよしなり。

京よりミブ浪人同伴ニて帰りし、長人ハ虎口をのがれしと大ニ笑合候。上下一和兵勢の盛なる、以レ長第一とすべく存候。

何レ近程ニも上京御咄申上候。

〆坂本龍馬岩下佐次兵様

直陰吉井幸輔様

●図書カード

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