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三尺角
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三尺角
泉鏡花
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翻訳 Pagera AI
原文 Public Domain
Chapter 7 of 10

七

「郵便!」

「はい、」と柳の下で、洗髪のお品は、手足の真黒な配達夫が、突当るように目の前に踏留まって棒立になって喚いたのに、驚いた顔をした。

「更科お柳さん、」

「手前どもでございます。」

お品は受取って、青い状袋の上書をじっと見ながら、片手を垂れて前垂のさきを抓んで上げつつ、素足に穿いた黒緒の下駄を揃えて立ってたが、一寸飜して、裏の名を読むと、顔の色が動いて、横目に框をすかして、片頬に笑を含んで、堪らないといったような声で、

「柳ちゃん、来たよ!」というが疾いか、横ざまに駆けて入る、柳腰、下駄が脱げて、足の裏が美しい。

Chapter 7 of 10
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