Chapter 1 of 1

Chapter 1

街の子は今日も遊んでいた

そしてふと子供の一人が大声で言った

「やあい キョウサントウ!」

いい声だそしていい言葉だ 空間は完全にこの声に貫かれた

「やあい キョウサントウ!」

鬼ごっこで仲間の一人が捕ったので思い出したこの言葉

だが、これはただの言葉でない、

街の子が言うほどの遊びながら呼ぶほどの

捕まったので思い出したほどの言葉なれど

この時代にはこの言葉に総身の毛をよだてている人間がいるのだ

その時ふと。

一人で通りかかった男が潜っている党員で

胸の中に何を考えたか

街の子はそれを感ずく筈もない

そして又 もう一度

「やあい キョウサントウ!」

街の子は面白い言葉を発見したつもりで叫ぶ

そしてやがて奪われた子を奪い返しに

猛然とはげしく突かかってゆく

●図書カード

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