Chapter 1 of 1

Chapter 1

扨も/\人間の一世ハがてんの行ぬハ元よりの事、うんのわるいものハふろよりいでんとして、きんたまをつめわりて死ぬるものもあり。夫とくらべてハ私などハ、うんがつよくなにほど死ぬるバへでゝもしなれず、じぶんでしのふと思ふても又いきねバならん事ニなり、今にてハ日本第一の人物勝憐太郎殿という人にでしになり、日々兼而思付所をせいといたしおり申候。其故に私年四十歳になるころまでハ、うちにハかへらんよふニいたし申つもりにて、あにさんにもそふだんいたし候所、このごろハおゝきに御きげんよろしくなり、そのおゆるしがいで申候。国のため天下のためちからおつくしおり申候。どふぞおんよろこびねがいあげ、かしこ。

三月廿日龍乙様

御つきあいの人ニも、

極御心安き人ニハ

内御見せ、かしこ。

●図書カード

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