돌아가기
古事記 02 校註 古事記
Table of Contents
古事記 02 校註 古事記
太安万侶
Reading Settings
글꼴 크기
18px
테마
라이트
다크
세피아
눈 보호
줄 간격
읽기 모드
번역 Pagera AI
원문 Public Domain
Chapter 5 of 23

〔四、大國主の神〕

〔菟と鰐〕

かれこの大國主の神の兄弟八十神一ましき。然れどもみな國は大國主の神に避りまつりき。避りし所以は、その八十神おのもおのも稻羽の八上比賣二を婚はむとする心ありて、共に稻羽に行きし時に、大穴牟遲の神にを負せ、從者として率て往きき三。ここに氣多の前四に到りし時に、裸なる菟伏せり。ここに八十神その菟に謂ひて云はく、「汝爲まくは、この海鹽を浴み、風の吹くに當りて、高山の尾の上に伏せ」といひき。かれその菟、八十神の教のまにまにして伏しつ。ここにその鹽の乾くまにまに、その身の皮悉に風に吹き拆かえき。かれ痛みて泣き伏せれば、最後に來ましし大穴牟遲の神、その菟を見て、「何とかも汝が泣き伏せる」とのりたまひしに、菟答へて言さく「僕、淤岐の島五にありて、この地に度らまくほりすれども、度らむ因なかりしかば、海の鰐六を欺きて言はく、吾と汝と競ひて族の多き少きを計らむ。かれ汝はその族のありの悉率て來て、この島より氣多の前まで、みな列み伏し度れ。ここに吾その上を蹈みて走りつつ讀み度らむ。ここに吾が族といづれか多きといふことを知らむと、かく言ひしかば、欺かえて列み伏せる時に、吾その上を蹈みて讀み度り來て、今地に下りむとする時に、吾、汝は我に欺かえつと言ひ畢れば、すなはち最端に伏せる鰐、我を捕へて、悉に我が衣服を剥ぎき。これに因りて泣き患へしかば、先だちて行でましし八十神の命もちて誨へたまはく、海鹽を浴みて、風に當りて伏せとのりたまひき。かれ教のごとせしかば、我が身悉に傷はえつ」とまをしき。ここに大穴牟遲の神、その菟に教へてのりたまはく、「今急くこの水門に往きて、水もちて汝が身を洗ひて、すなはちその水門の蒲の黄七を取りて、敷き散して、その上に輾い轉びなば、汝が身本の膚のごと、かならず差えなむ」とのりたまひき。かれ教のごとせしかば、その身本の如くになりき。こは稻羽の素菟といふものなり。今には菟神といふ。かれその菟、大穴牟遲の神に白さく、「この八十神は、かならず八上比賣を得じ。を負ひたまへども、汝が命ぞ獲たまはむ」とまをしき。

ここに八上比賣、八十神に答へて言はく、「吾は汝たちの言を聞かじ、大穴牟遲の神に嫁はむ」といひき。

一 多くの神。神話にいう兄弟は、眞實の兄弟ではない。

二 鳥取縣八頭郡八上の地にいた姫。

三 七福神の大黒天を大國主の神と同神とする説のあるのは、大國と大黒と字音が同じなのと、ここに袋を背負つたことがあるからであるが、大黒天はもとインドの神で別である。

四 島根縣氣高郡末恒村の日本海に出た岬角。

五 日本海の隱岐の島。ただし氣多の前の海中にも傳説地がある。

六 フカの類。やがてその知識に、蛇、龜などの要素を取り入れて想像上の動物として發達した。フカの實際を知らない者が多かつたからである。

七 カマの花粉。

〔貝比賣と蛤貝比賣〕

かれここに八十神忿りて、大穴牟遲の神を殺さむとあひ議りて、伯伎の國の手間の山本一に至りて云はく、「この山に赤猪あり、かれ我どち追ひ下しなば、汝待ち取れ。もし待ち取らずは、かならず汝を殺さむ」といひて、火もちて猪に似たる大石を燒きて、轉し落しき。ここに追ひ下し取る時に、すなはちその石に燒き著かえて死せたまひき。ここにその御祖の命二哭き患へて、天にまゐ上りて、神産巣日の命に請したまふ時に、貝比賣と蛤貝比賣とを遣りて、作り活かさしめたまひき。ここに貝比賣きさげ集めて、蛤貝比賣待ち承けて、母の乳汁と塗りしかば三、麗しき壯夫になりて出であるきき。

一 鳥取縣西伯郡天津村。

二 母の神。

三 赤貝の汁をしぼつて蛤の貝に受け入れて母の乳汁として塗つた。古代の火傷の療法である。

〔根の堅州國〕

ここに八十神見てまた欺きて、山に率て入りて、大樹を切り伏せ、茹矢一をその木に打ち立て、その中に入らしめて、すなはちその氷目矢を打ち離ちて、拷ち殺しき。ここにまたその御祖、哭きつつ求ぎしかば、すなはち見得て、その木を拆きて、取り出で活して、その子に告りて言はく、「汝ここにあらば、遂に八十神に滅さえなむ」といひて、木の國二の大屋毘古の神三の御所に違へ遣りたまひき。ここに八十神覓ぎ追ひ臻りて、矢刺して乞ふ時に、木の俣より漏き逃れて去にき。御祖の命、子に告りていはく、「須佐の男の命のまします根の堅州國四にまゐ向きてば、かならずその大神議りたまひなむ」とのりたまひき。かれ詔命のまにまにして須佐の男の命の御所に參ゐ到りしかば、その女須勢理毘賣出で見て、目合して五婚ひまして、還り入りてその父に白して言さく、「いと麗しき神來ましつ」とまをしき。ここにその大神出で見て、「こは葦原色許男の命といふぞ」とのりたまひて、すなはち喚び入れて、その蛇の室六に寢しめたまひき。ここにその妻須勢理毘賣の命、蛇のひれ七をその夫に授けて、「その蛇咋はむとせば、このひれを三たび擧りて打ち撥ひたまへ」とまをしたまひき。かれ教のごとせしかば、蛇おのづから靜まりぬ。かれ平く寢て出でましき。また來る日の夜は、呉公と蜂との室に入れたまひしを、また呉公蜂のひれを授けて、先のごと教へしかば、平く出でたまひき。また鳴鏑八を大野の中に射入れて、その矢を採らしめたまひき。かれその野に入りましし時に、すなはち火もちてその野を燒きらしつ。ここに出づる所を知らざる間に、鼠來ていはく、「内はほらほら、外はすぶすぶ九」と、かく言ひければ、其處を踏みしかば、落ち隱り入りし間に、火は燒け過ぎき。ここにその鼠、その鳴鏑を咋ひて出で來て奉りき。その矢の羽は、その鼠の子どもみな喫ひたりき。

ここにその妻須世理毘賣は、喪つ具一〇を持ちて哭きつつ來まし、その父の大神は、すでに死せぬと思ほして、その野に出でたたしき。ここにその矢を持ちて奉りし時に、家に率て入りて、八田間の大室一一に喚び入れて、その頭の虱を取らしめたまひき。かれその頭を見れば、呉公多にあり。ここにその妻、椋の木の實と赤土とを取りて、その夫に授けつ。かれその木の實を咋ひ破り、赤土を含みて唾き出だしたまへば、その大神、呉公を咋ひ破りて唾き出だすとおもほして、心に愛しとおもほして寢したまひき。ここにその神の髮を握りて、その室の椽ごとに結ひ著けて、五百引の石一二を、その室の戸に取り塞へて、その妻須世理毘賣を負ひて、すなはちその大神の生大刀と生弓矢一三またその天の沼琴一四を取り持ちて、逃げ出でます時に、その天の沼琴樹に拂れて地動鳴みき。かれその寢したまへりし大神、聞き驚かして、その室を引き仆したまひき。然れども椽に結へる髮を解かす間に遠く逃げたまひき。かれここに黄泉比良坂に追ひ至りまして、遙に望けて、大穴牟遲の神を呼ばひてのりたまはく、「その汝が持てる生大刀生弓矢もちて汝が庶兄弟をば、坂の御尾に追ひ伏せ、また河の瀬に追ひ撥ひて、おれ一五大國主の神となり、また宇都志國玉の神一六となりて、その我が女須世理毘賣を嫡妻として、宇迦の山一七の山本に、底津石根に宮柱太しり、高天の原に氷椽高しりて一八居れ。この奴」とのりたまひき。かれその大刀弓を持ちて、その八十神を追ひ避くる時に、坂の御尾ごとに追ひ伏せ、河の瀬ごとに追ひ撥ひて國作り始めたまひき一九。

かれその八上比賣は先の期のごとみとあたはしつ二〇。かれその八上比賣は、率て來ましつれども、その嫡妻須世理毘賣を畏みて、その生める子をば、木の俣に刺し挾みて返りましき。かれその子に名づけて木の俣の神といふ、またの名は御井の神といふ。

一 クサビ形の矢。氷目矢とあるも同じ。

二 紀伊の國(和歌山縣)

三 家屋の神。イザナギ、イザナミの生んだ子の中にあつた。ただしスサノヲの命の子とする説がある。

四 既出、地下の國。

五 互に見合うこと。

六 古代建築にはムロ型とス型とある。ムロは穴を掘つて屋根をかぶせた形のもので濕氣の多い地では蟲のつくことが多い。スは足をつけて高く作る。どちらも原住地での習俗を移したものだろうが、ムロ型は亡びた。

七 蛇を支配する力のあるヒレ。ヒレは、白い織物で女子が頸にかける。これを振ることによつて威力が發生する。次のヒレも同じ。

八 射ると鳴りひびくように作つた矢。

九 入口は狹いが内部は廣い。古墳のあとだろうという。

一〇 葬式の道具。

一一 柱間の數の多い大きな室。

一二 五百人で引くほどの巨石。

一三 生命の感じられる大刀弓矢。

一四 美しいりつぱな琴。

一五 親愛の第二人稱。

一六 現實にある國土の神靈。

一七 島根縣出雲市出雲大社の東北の御埼山。

一八 壯大な宮殿建築をする意の常用句。地底の石に柱をしつかと建て、空中に高く千木をあげて作る。ヒギ、チギともいう。屋上に交叉して突出している材。今では神社建築に見られる。

一九 國土經營をはじめた。

二〇 婚姻した。

〔八千矛の神の歌物語〕

この八千矛の神一、高志の國の沼河比賣二を婚はむとして幸でます時に、その沼河比賣の家に到りて三歌よみしたまひしく、

八千矛の 神の命は、

八島國 妻求ぎかねて、

遠遠し 高志の國に

賢し女を ありと聞かして、

麗し女を ありと聞こして、

さ婚ひに あり立たし四

婚ひに あり通はせ、

大刀が緒も いまだ解かずて、

襲をも いまだ解かね五、

孃子の 寢すや六板戸を

押そぶらひ七 吾が立たせれば、

引こづらひ 吾が立たせれば、

青山に 八は鳴きぬ。

さ野つ鳥 雉子は響む。

庭つ鳥 鷄は鳴く。

うれたくも九 鳴くなる鳥か。

この鳥も うち止めこせね。

いしたふや一〇 天馳使一一、

事の 語りごとも こをば一二。  (歌謠番號二)

ここにその沼河日賣、いまだ戸を開かずて内より歌よみしたまひしく、

八千矛の 神の命。

ぬえくさの一三 女にしあれば、

吾が心 浦渚の鳥ぞ一四。

今こそは 吾鳥にあらめ。

後は 汝鳥にあらむを、

命は な死せたまひそ一五。

いしたふや 天馳使、

事の 語りごとも こをば。  (歌謠番號三)

青山に 日が隱らば、

ぬばたまの一六 夜は出でなむ。

朝日の 咲み榮え來て、

綱の一七 白き腕

沫雪の一八 わかやる胸を

そ叩き 叩きまながり

眞玉手 玉手差し纏き

股長に 寢は宿さむを。

あやに な戀ひきこし一九。

八千矛の 神の命。

事の 語りごとも こをば。  (歌謠番號四)

かれその夜は合はさずて、明日の夜御合したまひき。

またその神の嫡后須勢理毘賣の命、いたく嫉妬み二〇したまひき。かれその日子ぢの神二一侘びて、出雲より倭の國に上りまさむとして、裝束し立たす時に、片御手は御馬の鞍に繋け、片御足はその御鐙に蹈み入れて、歌よみしたまひしく、

ぬばたまの 黒き御衣を

まつぶさに 取り裝ひ二二

奧つ鳥二三 胸見る時、

羽たたぎ二四も これは宜はず、

邊つ浪 そに脱き棄て、

鳥の二五 青き御衣を

まつぶさに 取り裝ひ

奧つ鳥 胸見る時、

羽たたぎも こも宜はず、

邊つ浪 そに脱き棄て、

山縣二六に 蒔きし あたねつき二七

染木が汁に 染衣を

まつぶさに 取り裝ひ

奧つ鳥 胸見る時、

羽たたぎも 此しよろし。

いとこやの二八 妹の命二九、

群鳥の三〇 吾が群れ往なば、

引け鳥三一の 吾が引け往なば、

泣かじとは 汝は言ふとも、

山跡の 一本すすき

項傾し三二 汝が泣かさまく三三

朝雨の さ三四霧に立たむぞ。

若草の三五 嬬の命。

事の 語りごとも こをば。  (歌謠番號五)

ここにその后 大御酒杯を取らして、立ち依り指擧げて、歌よみしたまひしく、

八千矛の 神の命や、

吾が大國主。

汝こそは 男にいませば、

うちる三六 島三七の埼埼

かきる 磯の埼おちず三八、

若草の 嬬持たせらめ三九。

吾はもよ 女にしあれば、

汝を除て四〇 男は無し。

汝を除て 夫は無し。

文垣の ふはやが下に四一、

蒸被 柔が下に四二、

被 さやぐが下に四三、

沫雪の わかやる胸を

綱の 白き臂

そ叩き 叩きまながり四四

ま玉手 玉手差し纏き

股長に 寢をしなせ。

豐御酒 たてまつらせ四五。  (歌謠番號六)

かく歌ひて、すなはち盞結ひして四六、項懸けりて四七、今に至るまで鎭ります。こを神語四八といふ。

一 多くの武器のある神の義。大國主の神の別名。三八頁參照。

二 北越の沼河の地の姫。ヌナカハは今の糸魚川町附近だという。

三 男子が夜間女子の家を訪れるのが古代の婚姻の風習である。

四 ヨバヒは、呼ぶ義で婚姻を申し入れる意。サは接頭語。アリタタシは、お立ちになつて。動詞の上につけるアリは在りつつの意。タタシは立つの敬語。

五 オスヒをもまだ解かないのに。オスヒは通例の服裝の上に著る衣服。禮裝、旅裝などに使用する。トカネは解かないのにの意。

六 ナスは寢るの敬語。ヤは感動の助詞で調子をつけるために使う。

七 押しゆすぶつて。

八 今トラツグミという鳥。夜間飛んで鳴く。

九 歎かわしいことに。

一〇 イ下フで、下方にいる意だろう。イは接頭語。ヤは感動の助詞。

一一 走り使いをする部族。アマは神聖なの意につける。この種の歌を語り傳える部族。

一二 この事をば。この通りです。

一三 譬喩による枕詞。なえた草のような。

一四 水鳥です。おちつかない譬喩。

一五 おなくなりなさるな。

一六 譬喩による枕詞。カラスオウギの實は黒いから夜に冠する。

一七 同前。楮で作つた綱は白い。

一八 同前。アワのような大きな雪。

一九 たいへんに戀をなさいますな。

二〇 第二の妻に對する憎み。

二一 夫の神。

二二 十分に著用して。

二三 譬喩による枕詞。水鳥のように胸をつき出して見る。

二四 奧つ鳥と言つたので、その縁でいう。身のこなし。

二五 譬喩による枕詞。カワセミ。青い鳥。

二六 山の料地。

二七 アタネは、アカネに同じというが不明。アカネはアカネ科の蔓草。根をついてアカネ色の染料をとる。

二八 イトコは親愛なる人。ヤは接尾語。

二九 女子の敬稱。

三〇 譬喩による枕詞。

三一 同前。空とおく引き去る鳥。

三二 首をかしげて。うなだれて。

三三 お泣きになることは。マクは、ムコトに相當する。

三四 眞福寺本、サに當る字が無い。

三五 譬喩による枕詞。

三六 このミルは、原文「微流」。微は、古代のミの音聲二種のうちの乙類に屬し、甲類の見るのミの音聲と違う。それでる意であり、ここはつているの意有坂博士で次の語を修飾する。

三七 シマは水面に臨んだ土地。はなれ島には限らない。

三八 磯の突端のどこでも。

三九 お持ちになつているでしよう。モタセ、持ツの敬語の命令形。ラ、助動詞の未然形。メ、助動詞ムの已然形で、上の係助詞コソを受けて結ぶ。

四〇 汝をおいては。

四一 織物のトバリのふわふわした下で。

四二 あたたかい寢具のやわらかい下で。

四三 楮の衾のざわざわする下で。

四四 叩いて抱きあい。

四五 めしあがれ。奉るの敬語の命令形。

四六 酒盃をとりかわして約束して。

四七 首に手をかけて。

四八 以上の歌の名稱で、以下この種の名稱が多く出る。これは歌曲として傳えられたのでその歌曲としての名である。この八千矛の神の贈答の歌曲は舞を伴なつていたらしい。

〔系譜〕

かれこの大國主の神、※形の奧津宮にます神、多紀理毘賣の命一に娶ひて生みませる子、阿遲高日子根の神。次に妹高比賣の命二。またの名は下光る比賣の命三。この阿遲高日子根の神は、今迦毛の大御神四といふ神なり。

大國主の神、また神屋楯比賣の命五に娶ひて生みませる子、事代主の神六。また八島牟遲の神の女鳥取の神七に娶ひて生みませる子、鳥鳴海の神。この神、日名照額田毘道男伊許知邇の神八に娶ひて生みませる子、國忍富の神。この神、葦那陀迦の神またの名は八河江比賣に娶ひて生みませる子、連甕の多氣佐波夜遲奴美の神。この神、天の甕主の神の女前玉比賣に娶ひて生みませる子、甕主日子の神。この神、淤加美の神九の女比那良志毘賣に娶ひて生みませる子、多比理岐志麻美の神。この神、比比羅木のその花麻豆美の神の女活玉前玉比賣の神に娶ひて生みませる子、美呂浪の神。この神、敷山主の神の女青沼馬沼押比賣に娶ひて生みませる子、布忍富鳥鳴海の神。この神、若晝女の神に娶ひて生みませる子、天の日腹大科度美の神。この神、天の狹霧の神の女遠津待根の神に娶ひて生みませる子、遠津山岬多良斯の神。

右の件、八島士奴美の神より下、遠津山岬帶の神より前、十七世の神といふ。

一 既出三〇頁參照。

二 以上二神、五七頁に神話がある。

三 光りかがやく姫の義。美しい姫。

四 奈良縣南葛城郡葛城村にある神社の神。

五 系統不明。

六 五七頁に神話がある。その條參照。

七 鳥耳の神、鳥甘の神とする傳えもある。

八 誤りがあつて、もと何の神の女の何とあつたらしいが不明。

九 水の神。

〔少名毘古那の神〕

かれ大國主の神、出雲の御大の御前一にいます時に、波の穗より二、天の羅摩の船三に乘りて、鵝の皮を内剥ぎに剥ぎて四衣服にして、歸り來る神あり。ここにその名を問はせども答へず、また所從の神たちに問はせども、みな知らずと白しき。ここに多邇具久五白して言さく、「こは久延毘古六ぞかならず知りたらむ」と白ししかば、すなはち久延毘古を召して問ひたまふ時に答へて白さく、「こは神産巣日の神の御子少名毘古那の神なり」と白しき。かれここに神産巣日御祖の命に白し上げしかば、「こは實に我が子なり。子の中に、我が手俣より漏きし子なり。かれ汝葦原色許男の命と兄弟となりて、その國作り堅めよ」とのりたまひき。かれそれより、大穴牟遲と少名毘古那と二柱の神相並びて、この國作り堅めたまひき。然ありて後には、その少名毘古那の神は、常世の國七に度りましき。かれその少名毘古那の神を顯し白しし、いはゆる久延毘古は、今には山田の曾富騰八といふものなり。この神は、足はあるかねども、天の下の事を盡に知れる神なり。

一 島根縣八束郡美保の岬。

二 波の高みに乘つて。

三 カガミはガガイモ科の蔓草。ガガイモ。その果實は莢でありわれると白い毛のある果實が飛ぶ。それをもとにした神話。

四 蛾の皮をそつくり剥いで。

五 ひきがえる。谷潛りの義。

六 かがし。こわれた男の義。

七 海外の國。三三頁脚註參照。

八 かがしに同じ。

〔御諸の山の神〕

ここに大國主の神愁へて告りたまはく、「吾獨して、如何かもよくこの國をえ作らむ。いづれの神とともに、吾はよくこの國を相作らむ」とのりたまひき。この時に海を光らして依り來る神あり。その神の言りたまはく、「我が前をよく治めば一、吾よくともどもに相作り成さむ。もし然あらずは、國成り難けむ」とのりたまひき。ここに大國主の神まをしたまはく、「然らば治めまつらむ状はいかに」とまをしたまひしかば答へてのりたまはく、「吾をば倭の青垣の東の山の上に齋きまつれ二」とのりたまひき。こは御諸の山の上にます神三なり。

一 わたしをよく祭つたなら。神が現れていう時のきまつた詞。

二 大和の國の東方の青い山の上に祭れ。

三 奈良縣磯城郡三輪山の大神神社の神。その神社の起原神話。

〔大年の神の系譜〕

かれその大年の神一、神活須毘の神の女伊怒比賣に娶ひて生みませる子、大國御魂の神。次に韓の神。次に曾富理の神。次に白日の神。次に聖の神二五神。又香用比賣に娶ひて生みませる子、大香山戸臣の神。次に御年の神二柱。また天知る迦流美豆比賣に娶ひて生みませる子、奧津日子の神。次に奧津比賣の命、またの名は大戸比賣の神。こは諸人のもち拜く竈の神なり。次に大山咋の神。またの名は末の大主の神。この神は近つ淡海の國の日枝の山にます三。また葛野の松の尾にます四、鳴鏑を用ちたまふ神なり。次に庭津日の神。次に阿須波の神。次に波比岐の神五。次に香山戸臣の神。次に羽山戸の神。次に庭の高津日の神。次に大土の神。またの名は土の御祖の神(九神)。

上の件、大年の神の子、大國御魂の神より下、大土の神より前、并せて十六神。

羽山戸の神、大氣都比賣の神に娶ひて生みませる子、若山咋の神。次に若年の神。次に妹若沙那賣の神。次に彌豆麻岐の神。次に夏の高津日の神。またの名は夏の賣の神。次に秋毘賣の神。次に久久年の神。次に久久紀若室葛根の神。

上の件、羽山戸の神の子、若山咋の神より下、若室葛根の神より前、并はせて八神。

一 穀物のみのりの神靈。三八頁に出た。この神の系譜は、穀物の耕作の經過の表示。

二 これも穀物のみのりの神。

三 滋賀縣滋賀郡坂本の日枝神社。

四 京都市右京區にある松尾神社。

五 以上二神、家の敷地の神。祈年祭の祝詞に見える。

Chapter 5 of 23
|
광고
서평 한 편이 포인트가 됩니다
신청은 3초, 1,000포인트부터 현금으로 출금합니다. 출판사 102곳이 함께하고 있습니다.
펍스테이션 둘러보기