Chapter 1 of 5

Chapter 1

『東洋学芸雑誌』一月号で発表した私の文章、「科学の歴史的社会的制約」に対して岡邦雄氏は、本誌二月号に於て至極公明な態度を以て、批判を下した。氏は可なり根本的な点で、私が述べたいと欲した処を、私の欲するようには受け取らなかったに拘らず、氏が下した批判は充分な意味を有っている。何故なら氏の疑問とした点は、恐らく氏以外の人々によっても私に向って発せられるであろう問題に、関係しているからであり、それに又、此等の点は恰も私自身が最も積極的に主張したい処にぞくするからである。故に私は岡邦雄氏に答える正当なそして又客観的な責を負うものである。「」内は凡て、岡氏自身の、又は氏が引用した限りの私の、言葉である。

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