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偏奇館吟草
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偏奇館吟草
永井荷風
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번역 Pagera AI
원문 Public Domain
Chapter 5 of 39

絶望

絶望は老樹の幹のうつろより深し。

幾年月の悲しみ幾年月の涙。

おのづから心の奥の底知れず

うつろの穴をうがちたり。

されど老樹は猶枯れやらず

残りし皮残りし骨に

あはれ醜き姿を日にさらす。

屈辱にひしがるゝ老の身は

義憤にうごめき反抗に悶えて

あはれいたましき形骸を世に曝す。

死は救の手なり虚無は恵なり。

吹けよ老樹にはあらし。

人の身には死よ。

されど願ふものは来らず

望むものは去る。

あはれあらしと死よ。

Chapter 5 of 39
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