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偏奇館吟草
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偏奇館吟草
永井荷風
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번역 Pagera AI
원문 Public Domain
Chapter 8 of 39

暗き日のくり言

生きてかひなき身と知りながら

なにとて我は死なで在りや。

人の世には美とよぶもののあればなり。

美はいづこより来れるや。

美は詩篇より来る。

詩篇はたくみなる言葉より来る。

巧なる言葉はいづこより来れる。

そはメロデイーより来る。

メロデイーはいづこより来れる。

そは悲しみより来る。

悲しみは人の本性より来る。

本性は伝統より来る。

伝統はいづこよりか来れる。

伝統は絶えざる人の世の流より来る。

さればわれ

生きてかひなき世と知りながら

今も猶死なで在り。

冬の日はさむし

冬の日はくらし。

われに与へよ。

わづかなるあたゝかさ。

つかのまの光を。

Chapter 8 of 39
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