Chapter 1 of 3
俳句
白菜や間引き/\て暮るゝ秋
七年の約を果すや暮の秋
散りぬべき卿の秋の毛虫かな
花煙草葉を掻く人のあからさま
藁灰に莚掛けたり秋の雨
豆引いて莠はのこる秋の風
わかさぎの霞が浦や秋の風
佐渡について母への状や秋の風
蓼の穗に四五日降つて秋の水
此村に高音の目白捉へけり
鳴きもせで百舌鳥の尾動く梢かな
柿くふや安達が原の百姓家
柿赤き梢を蛇のわたりけり
芝栗や落ちたるを拾ひ枝を折る
錐栗やこゝに二つを珍らしむ
芭蕉ある寺に一樹の柚子黄なり
一うねは桐の木蔭の黄菊かな
わせ刈つて鷸の伏す田となりにけり
狼把草の花さく頃や稻日和
掛稻の下や茶の木の花白し
飛彈人の木を流す谷の紅葉かな
蟲ばみし櫻なりしが紅葉かな
松間や朗かにして櫨紅葉
胡麻干すや實勝になり木芙蓉
茸狩や櫨の紅葉に來鳴く鳥
足もとに光る茸や夜山越え
木瓜の子や葉は皆落ちて秋の霜
稻を扱く藁の亂や赤蜻蛉