Chapter 1 of 1

Chapter 1

歩いて帰れ、歩いて帰れ、

忠君愛国者よ。

東京から故郷まで一百三十里

お前は稼いだ、働いた。

熱心に着実に、ほめらるる迄、

海軍将校なる主人のために。

主婦のために。

男爵家のために。

お前は徴兵検査のために帰郷する、

その旅費をもたぬ。

御国の為だ。

国民の義務だ。

歩いて帰れ、歩いて帰れ

忠君愛国者よ

東京から故郷まで一百三十里。

(発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)

●図書カード

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