Chapter 1 of 40

添削されるについての私の希望

金子ふみ

栗原兄

一、記録外の場面においては、かなり技巧が用いてある。前後との関係などで。しかし、記録の方は皆事実に立っている。そして事実である処に生命を求めたい。だから、どこまでも『事実の記録』として見、扱って欲しい。一、文体については、あくまでも単純に、率直に、そして、しゃちこ張らせぬようなるべく砕いて欲しい。一、ある特殊な場合を除く外は、余り美しい詩的な文句を用いたり、あくどい技巧を弄したり廻り遠い形容詞を冠せたりすることを、出来るだけ避けて欲しい。一、文体の方に重きを置いて、文法などには余りこだわらぬようにして欲しい。

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