Chapter 1 of 1

Chapter 1

ふくよかの顔面あげて

紅潮の浜にさすごと

華やかの笑みひろごりて

まなざしの光すゞしく

わが胸の奥には深く

よろこびの影こそ跳れ

わが耳に絃づる歌は

鶯の啼く音をこめね

あたたかき玉の腕に

瑠璃色の酒瓶たたけば

白百合の花よりすべる

露のごと湧くや甘酒

玉盃の縁にあふれて

白銀や黄金の花の

そこゐには咲きそむものと

口ごもる若き恋人

手をのべて盃をうくれば

わが心天の永久春

美しき追憶ばかり

絃かけぬ心をゆする

新たなる生命の花の

色馨る唇よせて

玉盃の縁にあつれば

われならぬ影こそ映れ

なめらかなうまらの酒を

喉笛にそとすべらせば

血の浪の生々ゆらぎ

天地に吾が脈かよふ

●図書カード

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