Chapter 1 of 1

Chapter 1

夕陽は青めりかの山裾に

ひろ野はくらめりま夏の雲に

かの町はるかの地平に消えて

おもかげほがらにわらひは遠し

ふたりぞたゞのみさちありなんと

おもへば世界はあまりに暗く

かのひとまことにさちありなんと

まさしくねがへばこころはあかし

いざ起てまことのをのこの恋に

もの云ひもの読み苹果を喰める

ひとびとまことのさちならざれば

まことのねがひは充ちしにあらぬ

夕陽は青みて木立はひかり

をちこちながるゝ草取うたや

いましものびたつ稲田の氈に

ひとびと汗してなほはたらけり

●図書カード

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