Chapter 3 of 12
許されない移轍と許された移轍との境界は微妙
とはいえ,許されない移轍と,許された移轍との境界が,いわば紙一重(Tuchfhlung)のきわどさであるということは,ただいま挙げた最後の例の aus freiem Willen und Entschlu でもわかります.これは「主語関係」のあいまいさの問題ですが,同様のことが「述語句」においては充分許される傾向があります.(拙著:『改訂新ドイツ語文法教程』376:述語句と,その外郭をなす基礎文との関係について).また,性数格の合わせ方における不規則は,大部分が移轍の現象で,そのどのあたりまでを許された範囲と見るかということは,たいていの場合異論百出といったまことにむつかしい問題です.