Chapter 1 of 1

Chapter 1

夏は青い空に、白い雲を浮ばせ、

わが嘆きをうたふ。

わが知らぬ、とほきとほきとほき深みにて

青空は、白い雲を呼ぶ。

わが嘆きわが悲しみよ、かうべを昂げよ。

――記憶も、去るにあらずや……

湧き起る歓喜のためには

人の情けも、小さきものとみゆるにあらずや

ああ、神様、これがすべてでございます、

尽すなく尽さるるなく、

心のままにうたへる心こそ

これがすべてでございます!

空のもと林の中に、たゆけくも

仰ざまに眼をつむり、

白き雲、汝が胸の上を流れもゆけば、

はてもなき平和の、汝がものとなるにあらずや

●図書カード

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