Chapter 1 of 1

Chapter 1

秋の日は、干物の匂ひがするよ

外苑の鋪道しろじろ、うちつづき、

千駄ヶ谷 森の梢のちろちろと

空を透かせて、われわれを

視守る 如し。

秋の日は、干物の匂ひがするよ

干物の、匂ひを嗅いで、うとうとと

秋蝉の鳴く声聞いて、われ睡る

人の世の、もの事すべて患らはし

匂を嗅いで睡ります、ひとびとよ、

秋の日は、干物の匂ひがするよ

●図書カード

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