Chapter 1 of 1

Chapter 1

青い おほきい船にのつてゆかう。

ほんとうに痩せてしまつたぼくの肩

あたらしい紺飛白ばかり匂ひがたかいよ。

月あかりは胸から背なへぬけてしまつた

ほそながい影ひとつ ぼくのうしろへ映つてゐやしない。

たゞ青くつて

しづかな航海はほんとうにこころぼそい

楽隊ずきのペンギン鳥が氷の島に

月のしたに並んでゐたつて

陽気な唄も

銀笛ひとつ持ちあはしてはゐないのさ。

月あかりの向ふにみんなみんな消えていつた

弟のやつも 母も 友だちも消えていつた

船尾にうごくさびしい旗と。

旗のしたに立つた僕と。

たゞ青くつて

しづかな航海はほんとうにこころぼそい。

●図書カード

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