Chapter 1 of 1

Chapter 1

霧降る萱の細みちに

われをいぶかり腕組める

なはたくましき漢子かな

白き上着はよそへども

ひそに醸せるなが酒を

うち索めたるわれならず

はがねの槌は手にあれど

ながしづかなる山畑に

銅を探らんわれならず

検土の杖はになへども

四方にすだけるむらどりの

一羽もために落ちざらん

土をけみして培の

企画をなさんつとめのみ

さあればなれよ高萱の

群うち縫へるこのみちを

わがためにこそひらけかし

権現山のいたゞきの

黒き巌は何やらん

霧の中より光り出づるを

●図書カード

Chapter 1 of 1