江戸川乱歩 · 일본어
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원문 (일본어)
東京の銀座に大きな店をもち、宝石王といわれている玉村宝石店の主人、玉村銀之助さんのすまいは、渋谷区のしずかなやしき町にありました。 玉村さんの家庭には、奥さんと、ふたりの子どもがあります。ねえさんは光子といって高校一年生、弟は銀一といって中学一年生です。 あるとき、その玉村銀一君の身の上に、じつにふしぎなことがおこりました。それがこのお話の出発点になるのです。 その夜、玉村君は、松井君、吉田君という、ふたりの友だちと、渋谷の大東映画館で、日本もののスリラー映画を見ていました。 それは大東映画会社の東京撮影所で作られたもので、映画の中に、ときどき、東京の町があらわれるのです。 「あっ、渋谷駅だっ。ハチ公がいる。」 松井君が、おもわず口に出していいました。それはおっかけの場面で、にげる悪者、追跡する刑事、カメラがそれをズーッとおっていくのですが、そこへ駅前の人通りがうつり、ハチ公の銅像も、画面にはいったのです。 「あらっ、玉村君、きみがいるよ。ほら、ハチ公のむこうに、やあ、へんな顔して、笑ってらあ。」 吉田君が、とんきょうな声をたてたので、まわりの観客が、みんなこちらをむいて、「シーッ。」
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