北大路魯山人
北大路魯山人 · Japanese
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北大路魯山人 · Japanese
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Original (Japanese)
魚類の肝にはなかなか美味いのがある。鳥の肝にもあるにはあるが、さかなの肝の美味さには遠く及ばない。獣の肝には、これは美味いと感じたことがない。さかなの肝で特に美味いのは、たい、はも、かわはぎ、ふぐ、あんこう、うなぎ、たら。鳥では、フランスのフォアグラ(鵞鳥の肝)が有名で、私も瓶詰を知っているが、事実全く美味い。日本の鳥の肝には、とりわけ美味いというほどのものはないようだ。まずまず鶏の肝が第一番という所であろう。魚の肝の中でのピカ一の優品は、はものそれで、次が、たい、かわはぎというところであろう。ふぐの肝も美味いには美味いが、ふぐの身のように別段魅力のあるものではない。あんこう、たらなどの肝は下手物味で、風上に立つ上品さ、すなわち品を欠く憾みがある。 うなぎの肝吸いものというのは、相当しゃれた下手吸いもののひとつに加わっているが、これは単に肝のみを利用しているのではない。苦肝を去った臓物全部を仮りに肝と称して使っているのである。単に肝だけとしたら、取立てていうほどのものではなかろう。すっぽんの肝というのが、なんだか想像の上では、美味そうに考えられるのであるが、これはまたどうしたものか、と
北大路魯山人
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