楠田匡介
楠田匡介 · Japanese
No translation yet. Request one to move it up the queue.
楠田匡介 · Japanese
First paragraph preview
Original (Japanese)
「もしもし、そうです。田名網です……まだ警視庁にごやっかいになっています。……おお、久保田検事さんですか? へえ、こっちに……ええ、ええ、そうです。爺になりましてね。娘が嫁いでいるものですから……久保田さんは、ご元気で……ええ、何、休暇を頂きましてね、孫を見にきたってわけなんですよ。ほう殺人事件が?……この私まで引っぱり出さなくたって……まあまあ……とんでもない。では、顔だけ出さして頂きましょうか? いやはや」 そう言って田名網警部は電話室を出た。 「何ですの? お爺さん?」 「おいおい、お前まで、急にお爺さんかい。よせよ、なんぼ孫が出来たって、急にお爺さんもないだろう?」 「だって、お父さん、今、お電話で、ご自分でおっしゃったんでしょう」 「あっははは、聞いていたかい」 「ええ、あんな大きなお声なんですもの、坊やが起きるかと思ってはらはらしましたわ。やっと寝ついた所を……」 「いやはや」 警部はその大きな手でぶるるんと、自分の顔を一なでして、ストーブの前にどっかと座り込んだ。 「事件ですの?」 「うん。そうだってさ。いやだね、樺太まできてさ、せっかく骨休めに来たのに……」 「この間の
楠田匡介
Translation status
WaitingLog in to request a translation.
Frequently asked questions
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
Free to read
Start reading immediately — no signup required. Create a free account for more books and features.