桜間中庸
桜間中庸 · Japanese
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桜間中庸 · Japanese
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Original (Japanese)
俊坊はをぢさんの手にぶら下りながら、夜の街通りをゆきました。 海岸へつゞいてゐる通りはアスフアルトの上に打ち水がしてあつて海から吹いてくる風がそのまゝ街の灯にぬれながら凉しく通つてゆきました。 散歩の人たちで街は賑はつて居りました。 常設館からは樂隊の音が流れ出て居りました。お菓子を釣る起重機が二つ、お菓子屋さんの店さきに並んでゐて、白い帽子をかむつた子供がハンドルを廻してゐました。 電灯の下に海水着だの海水帽だのがぶら下つてゐました、浮輪が、赤く、青く、黄色く、それぞれの色で、生きてゐるやうに光つてゐました。 通りをずつと行くと停車場の廣場に出ました。廣場の隅に何だか人だかりがしてゐました。 「何だらうね」 をぢさんはさう言つて俊坊の手をぶら下げたまゝ、人だかりの方へ歩いてゆきました。 「ほう」 さういつて、をぢさんは俊坊を抱きあげてくれました。俊坊の眼がをぢさんの眼鏡の高さになると、くるりと後を向かせてくれました。 人だかりの中に、小さなテーブルがありました。その向ふに髮の毛の長いをぢさんが、隨分大きな黒いパイプを、口にくわへて立つてゐました。 「いかゞでございますか。皆樣のプロフ
桜間中庸
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