太宰治
太宰治 · Japanese
No translation yet. Request one to move it up the queue.
太宰治 · Japanese
First paragraph preview
Original (Japanese)
所收――「玩具」「魚服記」「地球圖」「猿ヶ島」「めくら草紙」「皮膚と心」「きりぎりす」「畜犬談」 「玩具」から「めくら草紙」に到る五篇は、私の第一創作集「晩年」から選び出した作品である。サンボリズムのにほひが強いやうに思はれる。卷頭の「玩具」などは、散文詩とでもいふべきもののやうに思はれる。「めくら草紙」は、書いてゐる時には實に悲しい氣持であつたが、いま讀むと、ユウモラスな箇所が少くない。悲痛も、度を越すと、滑稽な姿にアウフヘーベンするものらしい。 「晩年」の初版は昭和十一年に砂子屋書房といふところから出版せられた。いまから十年前である。のちに縮刷版も上梓せられた。 「皮膚と心」は昭和十四年に書いた。私は男のくせに、顏の吹出物をひどく氣にするたちだつたので、こんな作品を思ひついた。 「畜犬談」も、いくらか皮膚病嫌惡の小説みたいなところもあるが、甲府では私は本當に野良犬どもに惱まされた。はじめは大まじめで、この鬱憤を晴らすつもりで取りかかつたのだが、書いてゐるうちに、滑稽になつてしまつた。憤慨もまた度を越すと、滑稽に止揚するものらしい。書き終へて讀みかへしてみたら、まるでもう滑稽物語にな
太宰治
Translation status
WaitingLog in to request a translation.
Frequently asked questions
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
Free to read
Start reading immediately — no signup required. Create a free account for more books and features.