中村研一
中村研一 · Japanese
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中村研一 · Japanese
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Original (Japanese)
矢崎君と私とは同年輩で、約三十年程前に或る所で知り合ったが、そのころ彼は大學の一、二年生であったろうし、私は美術學校の一、二年生の頃であった。青年らしく二人はすぐ大の仲よしになり、約二年位の間兄弟のように親しくしたものである。そのころの彼は專ら哲學とドイツ語の勉強をしていて、後年美術史の大家にならうなどとは、當時私は夢にも考えていなかったのである。其後雙方別々に外國へ遊學をしたり、歸ってからも、東京と九州大學という、あまりにもはなればなれの生活は、遂に二人を遠ざくること三十年の長きにわたらしめたのである。 雙方がそんな話をしたと見えて、一昨年岩波の村山さんや石井さんや堀江さんたちが私共の再會の機會を作ってくださって、また青年の時のように二人がちっともかわっていないことを發見し、交遊を取りかえしたのである。この機會を作ってくださった三人の方々に感謝をする。 ちょうどそのころ、外國の現代大家の展覽會がしばしば催され、新しい繪についての關心が非常にたかまったころであったし、そこで岩波書店の有志の方々の質問にまかせて座談式に二人で美術について對話をしたのが速記され、やがてそれをまとめて一册の本
中村研一
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