平林初之輔
平林初之輔 · Japanese
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平林初之輔 · Japanese
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Original (Japanese)
「お父さん、今日は何か変わったことがあったかい?」 「また、六つになる子供がさらわれちゃったよ。これで去年から三度目だ。お前なんかも用心せんと危ないよ。今日さらわれたのは、お前が行ってる学校の正門の筋向かいの文房具屋の子供なんだよ」 「馬鹿にしていらあ、僕なんかもう中学の三年じゃないか、もう二ヶ月もたったら四年で、来年は高等学校へはいるんじゃないか。だけれど、ほんとうに、あの文房具屋の子供がさらわれちゃったのかい? あの子は録ちゃんといってね、可愛い子だったよ」 「ほんとうだとも、明日の新聞にはまた大きくでるよ。係りの者は今ごろまだてんてこまいで忙しがってる時分だ」 「やっぱり警察じゃまだわからんのだねえ。警官なんてみな木隅の坊ばっかりだね。今度で三度目じゃないか、しかも、同じ町内で同じような事件が三度も起こっているのに、それで目星がつかんなんて。僕もちっと犯罪学の勉強でもして、警察に教えてやりたいな。歯がゆくってしょうがないもの」 「ところが、今度は犯人はわかってるんだよ。まだつかまらないが明日までにはつかまるにきまってるんだ」 「へえ、そりゃえらいね、犯人は誰だっていうの?」 「あ
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