堀辰雄 · 일본어
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원문 (일본어)
現代作家の中で誰が一番好きかと問はれたら、僕は躊躇せずにモオリアックの名を擧げるだらう。去年の夏は病氣で仕事が出來なかつたので、毎日のやうにサナトリウムの裏山へ行つては木蔭に寢ころんで、東京から取り寄せたフランスの新刊小説に讀み耽つたものだつたが、みんなそれぞれ面白いとは思つたものの、やはりモオリアックのものがどうも一番好きだつた。自分が痛切に求めつつあるものが、其の中にあつたからかも知れない。――と言つても、僕はまだ十いくつかあるモオリアックの作品を二つ三つしか讀んではゐないのだ。が、讀んだものは少くとも二遍は讀み返してゐる。「テレエズ・デケイルウ」なんかは、夏から秋にかけて、三遍ゆつくり讀み返した位だ。機會があつたら、もつともつと讀み返したいと思つてゐる。近頃、これほどの情熱を僕に吹きこましてくれた作家はモオリアックを措いては他にはないのである。 辻野久憲君の譯された「癩者への接吻」も「母」も、この夏讀んで大いに感動したものだ。今度も辻野君の譯で「母」の方だけ讀み返したけれど、矢張りどうも好い立派なものである。この二篇といひ、「テレエズ・デケイルウ」といひ、いづれもモオリアックのも
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堀辰雄
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