マンパウル・トーマス
マンパウル・トーマス · Japanese
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マンパウル・トーマス · Japanese
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Original (Japanese)
老ホフマンはその金を、南アメリカの耕地の持主として、儲けたのであった。彼地で家柄のよい土着の娘と結婚してから、まもなく妻を連れて、故郷の北ドイツへ引き移った。二人は僕の生れた町で暮していた。ホフマンのほかの家族たちも、そこに住みついていたのである。パオロはこの町で生れた。 その両親を僕は、しかしあまりよく知らなかった。が、ともかくパオロはお母さんに生き写しだった。僕がパオロをはじめて見た時、つまり両方の父親たちが僕等をはじめて学校に連れて行った時、パオロは黄ばんだ顔色の、やせこけた小僧だった。今でも眼に浮かんでくる。彼はその時、黒い髪の毛を長くうねらせていたが、それがもじゃもじゃと水兵服の襟に垂れかかって、小さな細面をふちどっていた。 僕等は家では非常に仕合せに暮していたのだから、新しい周囲――殺風景な教室や、なかんずく僕等にぜひともABCを教えようとする、赤髯の小汚ない人間どもには、どうしても不服だった。僕は帰って行こうとする父親の上着を、泣きながらつかんで放さなかったが、パオロのほうは、まるで忍従の態度を取っていた。身動きもしないで壁によりかかって、薄い唇をきっと結んだなり、涙で一
マンパウル・トーマス
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